外壁にモルタルを塗った下地では、地震の時に割れ、落下しませんか?

30~40年ほど前によく建っていた建物は外壁にモルタル塗りをするのが主流でした。モルタルというものはセメントと砂を混ぜて作る材料です。乾燥するときに収縮作用で割れることがあります。

少しでも割れにくくするために「ラス網」という金網を中に入れているんですが、高度経済成長の時代に大量に建てられたので、まれにモルタルの塗り厚が極端に薄すぎたり、塗り方が悪いとラス網が錆びて、地震時に外壁が割れ落ちるといったことを聞いたことがあります。

基本的にモルタルはアルカリ性なので鉄が錆びることは無いのですが、無添加住宅の場合は、このモルタルに漆喰を混ぜて少しでも割れにくくなる工夫をしています。

この上から漆喰を上塗りして、つまりアルカリ性の材料を塗ることによって、ラス網を錆びにくくしています。

 

現在ではラスモルタル下地よりも漆喰に馴染みやすい炭化コルクにモルタル漆喰を塗る下地が主流になっていて、以前より割れは少なくなっています。

ただ、割れを前提にお話ししていますが、実際、外壁の割れというものは、万一水が侵入しても次の日に晴れになると出て行くか、そのままずっと壁の中で湿気として溜まったままになっているかということが、一番重要なことなんです。

これは、仕上げに塗る材料が呼吸できるかできないかということに関わってきます。

このことを考えると昔の土壁は竹小舞も腐らずに長年持っていたのだなぁと感心しますよね。

 

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